全国高校総体(インターハイ)について

登山で大会といっても「いったい何を競うの?」という疑問を持たれる方も多いと思います。
以下は「2012 北信越かがやき総体」で登山種目の会場となった新潟県南魚沼郡湯沢町のホームページからの転載ですが、とても分かりやすく説明されておりますのでご一読ください。

登山大会とは?

高校総体の登山大会は安全が第一であり、安全に山に登り、事故もなく無事に山から戻ってくるということが前提となっています。登山競技ではなく登山大会と呼ぶのもそのためです。競技内容は皆さんが普段登山する時と似ているかもしれません。皆さんが、もし親しい仲間同士でテントを持って泊まりがけで山に行こうという話が持ち上がったとしてみてください。地図を見ながら、どんな山で、何時に出発して、どこに泊まって、食料はどういうふうにして、天気は、コースは…など、いろいろなことを思い浮かべると思います。高校総体の登山競技は、このような普段登山をする際に必要となることを項目別に分けた上で点数を設定し、その得点で順位を競います。その項目は下記のとおりです。

  1. 1.安全に登山することのできる体力と歩行技術がある「行動」…40点
  2. 2.しっかりとした装備を準備・携行する「装備」…10点
  3. 3.テントの設営などを協力して効率よくできる「設営・撤収」…10点
  4. 4.カロリーなどを考えた献立で炊事する「炊事」…5点
  5. 5.天気に関する知識の習得・天気図を書く「気象」…7点
  6. 6.登る山について知る、地図を読むことができる「自然観察」…8点
  7. 7.計画を立てる、事後に役立つような行動記録をとる「計画・記録」…10点
  8. 8.けがや病気の場合の救急の知識、対処法、医薬品を備えておく「救急」…5点
  9. 9.自然に対するマナー、仲間との協調性を持っている「態度」…5点

1チーム4人で編成されたパーティー(行動を共にする集団)が3泊4日の行程で、各自が全ての食料・装備などを背負い、予定されたコースを歩きます。山に登るための準備(登る山域の調査や計画書の作成)から、下山するまでのすべてが対象となっています。たとえば「行動」は、最も配点が大きいのですが、チームの中の1人でも遅れがちになると、そのチーム全体が減点されます。個々の能力も重要ですが、チームワークはさらに重要になります。審査員はパーティーの前後を行ったり来たり、また山中にひっそりと隠れたりして各パーティーの行動を観察しています。

ちなみに、登山競技では監督もチームに付き添うように行動しなければなりません。もし監督がリタイアするとその学校のチーム全員がリタイアになるという、監督にとっても過酷な競技です。また、開会式の後に筆記試験(山に関する知識テスト・天気図の作成)が行われるのも、登山競技ならではのユニークなものです。2012北信越かがやき総体の登山競技は、全国から450人余りの選手・監督が集結し、8月7日から11日まで苗場山、平標山、三国峠で開催されます。苗場プリンスホテル特設幕営地に幕営(テントの設営)し、3コースを目指すこととなります。

次項に高校の登山大会における成績評価実施要項を紹介します。ただ早く登れば良い・・・という単純なものではないことがこの要項に表されていることがお分かりいただけると思います。

登山大会成績評価実施要領(抜粋)

登山大会は、正しい高校生登山の在り方を求め、その着実な展開と研究を主目的として安全登山を推進するためのものである。単に優勝を競い順位を争うものでなく、大会の主旨を尊重し、登山の基礎的な技術・態度を着実に実践できることを主眼として行うものである。

部のテーゼ

全国大会と三条工業高校から受け継いできた県央工業高校山岳部のテーゼを紹介します。

    • 四季を通じて健全な登山(精神・技術を含めて)を教えること。
    • その登山は、社会人になって登山のリーダーとなり得ること。
    • 大会はその励みと実力テストである。

県央工業高校山岳部の出場記録

国民体育大会

昭和40年 岐阜国体   選手:斎藤 勲  監督:高橋小一郎
昭和44年 長崎国体   選手:長谷川一良  監督:金子 達
昭和47年 鹿児島国体  選手:斉藤 誠

  • ○ 国体は個人選抜チームで参加していました。

全国高等学校総合体育大会全国高等学校登山大会(インターハイ)

昭和40年 大分大会  選手:金子 徳蔵
昭和61年 山口大会      種目縦走   5位
昭和62年 北海道大会     団体男子  優秀校(金メダル)
昭和63年 大阪大会      種目縦走
平成 2年 宮城大会      種目縦走   7位
平成 3年 静岡大会      団体男子  14位
平成 5年 栃木大会      団体男子  16位
平成 6年 富山大会      団体男子   9位
平成 7年 鳥取大会      団体男子  11位
平成 8年 山梨大会      団体男子   6位(入賞)
平成 9年 京都大会      団体男子   2位(銀メダル)
平成10年 高知大会      団体男子   6位(入賞)
平成11年 岩手大会      団体男子   8位
平成12年 岐阜大会      団体男子  12位
平成13年 熊本大会      団体男子  17位
平成14年 茨城大会      団体男子   3位(銅メダル)
平成15年 長崎大会      団体男子  25位
平成16年 島根大会      団体男子  21位
平成17年 千葉大会      団体男子  14位
平成18年 奈良大会      団体男子  14位
平成21年 兵庫大会      団体男子  19位
平成22年 沖縄大会(鹿児島) 種目縦走   5位(入賞)
平成23年 青森大会      団体男子  17位
平成24年 新潟大会      団体男子   1位(優勝)
平成25年 大分大会      団体男子  20位
平成26年 神奈川大会     団体男子  34位
平成28年 岡山大会      団体男子  36位

  • ○ 昭和40年の大分大会は個人選抜チームで参加し、まだ表彰制度はありませんでした。
  • ○ 団体男子(A隊)は全国の都道府県から47の代表校が参加し、開催県は2校が参加します。
  • ○ 種目縦走(C隊)は各ブロック選抜の形式で全国から23の代表校が参加します。C隊は平成22年を以ってなくなりました。
  • ○ 平成5年までは上位4校を同列で「優秀校」として表彰し、優秀校には金メダルが授与されました。
  • ○ 平成6年から表彰制度が変わり、順位発表をして1位は金メダル、2位は銀メダル、3位は銅メダルを授与することになり、6位までを入賞として表彰することになりました。

北信越高等学校体育大会登山大会

平成元年 新潟大会(火打山)  優秀校
平成 4年 石川大会(白山)   優秀校
平成20年 福井大会(経ヶ岳)
平成27年 長野大会(蝶ヶ岳)  優秀校
平成28年 石川大会(白山)   優秀校

  • ○ 新潟県は全国大会に出場権を得た学校は北信越大会には出場しないことになっています。

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