思い出


大原栄一

 私もいつの間にか年をとり、今年の誕生日で還暦を迎える年になりました。
 登山をやめてもう20年以上経ちますが、いかに若かったとは言え、今から考えればよく無事に過ごせたと不思議でなりません。
 目をつぶると当時の出来事が、走馬燈のように次々と浮かんでは消え、消えては浮かんでいきます。雪に埋もれた冬山合宿、雪洞で寝た春山合宿、苦しかった夏山合宿、楽しかった石小屋沢と、どの山行もよき思い出となってよみがえります。
 それらの中でも一番の思い出として残っているのは、高橋先生が倒れられた年のインターハイ予選です。増田先生と2人で、地区の先生方に助けられながら無事に終えることができました。今でもその当時の先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。
 もう山に登る気力はありませんが、今の私の人生にこの時の経験がいかに大切であったか、いまさらながら考えさせられます。
 これからも、これらの思い出をときどき思い出しながら、生きていきたいと思っています。


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