灯明のひととき揺れて鎮まれりキャンジン・ゴンパに氷河風入る 説明
2010年11月、ネパールはランタン谷のキャンジン・ゴンパ(3800m)にいた。夕食前に友人と散歩に出る。部落の西にあるゴンパ(チベット仏教寺院)に立ち寄った。入口の扉を開けると、近くのリルン氷河からの風が入り祭壇の無数の灯明を揺らした。扉を閉めるまでの間、ひととき揺れてやがて鎮まった。祭壇にわずかな賽銭をあげてこの先の行程の無事を友人と共に祈った。
この短歌は「山と渓谷2013年6月号」短歌欄入選5首中の今月のベストに選定されました。 選者来嶋靖生氏によれば、「入口の扉の開閉で祭壇の灯明が一斉に揺れ、やがて鎮まるその短い間の動きを描いた貴重な歌。」との評でした。