秋更けて一人歩めるブナの森 熊に届けと吹く呼子笛 説明

2012年10月16日、秋の良く晴れた平日、浅草岳へ田子倉ダムから登る。単独行である。この年は県内あちこちで熊出没のニュースが流れた。沢に近い朝のブナの森はいかにも熊に出会いそうな環境である。熊の爪跡の残った幹もある。また登山道補修の為、登山口は黄色いテープで封鎖されていて私の他に人影もない。熊まで届くよう祈りながら、腰に着けた鈴を鳴らし、頻繁に呼子笛を吹きながら足早に通過した。

この短歌は選者来嶋靖生氏により、「山と渓谷2013年2月号」山の短歌欄の入選5首中の今月のベストに選定されました。