昨年2016年7月24日、渡辺五郎氏に誘われ、高橋小一郎先生の追悼の登山をした。剱岳が眼前の別山(2874m)の近くで、夏の花々に囲まれた場所に小さなケルンを積んでご冥福をお祈りする目的であった。剱岳は高橋先生が生涯を通して愛された山である。私自身も長次郎谷からや八ッ峰六峰での岩登り後に長次郎谷経由で、三の窓谷から、そして何回も日帰りで早月尾根からと様々なルートから頂上に立った思い出深い山である。
二人でケルンを積んでいると、空で「よく来たな」と高橋先生の声がしたように感じた。
この短歌は「山と渓谷2017年2月号」短歌欄入選5首中第3首目に選定されました。
選者来嶋靖生氏によれば、「恩師が生涯愛してやまなかった剱岳が眼前に聳え立ち、師と語り合うような心情となる。心にしみる歌である。」との評でした。